◆過去小事
2002.07

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「裏小事(占い付き)」


8月29日
 
 いよいよ明日からウズベキスタンです。明日の夜にはモスクに囲まれていると思うととっても不思議。
 事もあろうに、また出発前に体調を壊しております。意味不明に喉が痛〜い。夏風邪ひかずに乗り切ったと思ったのに!どうも小心者なのか買い付けは毎度すこぶる不調なわたくしです。まあ、2日ばかりウズベキスタンで寝込んじゃえ!と開き直りました。とにかく飛行機は飛ぶんですから・・・。留守中はあっちでのPC環境がわからないこともあって、一応返信は出来ないこととします。どこかで一度くらいはメールを開けられるとは思いますので、何かありましたら送っておいてください。オーダーへの返信は帰国してから再度在庫を確認してお送りします。長らくお待たせすることになってしまいますが、ご理解・ご協力をお願いいたします。ウズベクは一人ですが、ソウルには荷物を取りに友達が二人来てくれることになりました。これで心おきなく焼肉屋に入れるというもの・・・ほほほ。サムゲタンも1羽オーダーできるう。早く喉を治して、お粥巡りにならないようにします。じゃ、なくて、遊びすぎて仕事を忘れないように気を付けます!なんだか陳列棚も夏が終わって寂しいばかりで、それほどオーダーされる方もいらっしゃらないかと思いますが、お待ちいただいた方に何かプレゼントの様な物でも・・・余裕があれば用意出来るといいな、と思っちょります。
 それじゃ、行ってきますねーん!
8月26日
 
 今週の金曜日、30日から買い付けに出ます。行き先はウズベキスタンです。ウズベキスタンの首都タシケントは、シルクロードの中継地点として栄えた街、中央アジアの首都とも呼ばれています。有名なのは青の都サマルカンドですね。イスラム世界の宝石と呼ばれるほど美しい街。紺碧のドームは遺跡好きならたまらなく憧れを抱く建築物でしょう。中央アジアを知らずしてシルクロードを語る無かれ、と言う訳で・・・と言うわけでは全然なく、どういう訳だかウズベキスタン・・・。この秋冬はまったく新しい切り口の物を持ってこられないか、と考えたときに冗談で名前が挙がったスタン系。単純に私が新しい刺激を求めていただけなのでしょうが、いつの間にかチケット買ってたウズベクなのでした。しかしまあ、何しろ情報が少ない。地球の歩き方も「シルクロード中央アジア」で他の国々と合わせてもうっすーい1冊があるだけです。しかし知れば知るほど魅力溢れる美しい国で、旅人としては本当に楽しみな、しかしバイヤーとしてはただただ不安が募るばかりの国です。何に出会えるか、私にはさっぱり分かっていません。そりゃ多少名産品などはわかりますが、それがままかにふさわしい物かどうかはわかりません。なにしろ自己満足だけで出来ている店ですから、まず「私がそれを大好き」でなければなりません。そして「うちのお客さんが買える」ものなのか。超高級シルクの絨毯なんて買ってきてもみんな買えないだろうし、まずそんなすごいもん目が利きませんわ。まあ、それ以前に、英語の通じない初のウズベク語・ロシア語圏でどこまで交渉できるのか?物理的に一人でどのくらいどうやって運べるんだ?輸送はどうすんの?って言うレベルなのですから困ったもんです。そうそう、今回は行く先で誰かが待っていてくれる事もありません。まったくの一人です。チケットを手配してくれたエージェントの友人は、「どうか買い付けのつもりで出かけないでくれ。無理をしないで旅行として楽しんでくれ」と心配します。しかし見えないターゲットに向かってもう私はやる気満々、仕事っ気満々なのです。それが自分自身でも困ってしまっていて、今からきっと無理をするであろう事が予測され。最初は軽い気持ちで「たまには新しい空気で命の洗濯」なんて言ってなかったか?ベトナム・タイ・ネパールのように具体的に仕事内容が浮かんでくる国だと、具体的に心配事があるので「あーめんどくせー」と思えるのですが、まったくの未知に対しては心配すら出来ないので、最初はただ楽しみなだけだったんですよ。それが日が迫るに従って情報も集まりはじめ、今や日程からも無理が見えてくるように心配が具体化してきています。そこで初めて気づく「こりゃ大変だ」なのでした。旧ソ連の統治下だった頃の名残とも言える悪評高き警察の魔の手も怖いです。独自の魅力を探りながら歩き始めたばかりの国ウズベキスタン。人民は穏和で友好的だそうです。とにかく、良い出会いがありますようにと祈ってやみません。何かあったらとにかく帰ってくる事だけを考えよう(と、自分に言い聞かせ)。
 帰りはソウルに寄ってきます。これまた私的にはかなり複雑な気持ちなのです。学生時代、帰る国として存在しない母国を持ち、定住しながらにして遠い国ここ日本で暮らす在日韓国・朝鮮人の友人たちと、日々語り合った彼らのアイデンティティ不安。複雑な気持ちからルーツに向き合うことが難しく、行くに行けなかったりする彼らを、またぐようにして、簡単には出かけられなかった若かりし頃。そう、あの韓国。アジアに出かける以上、あちこちで日本がしてきた悪さを目の当たりにしますが、その中でもっとも私が一歩を踏み出すのに躊躇のいる場所、それは朝鮮半島なのです。その地へなんと、ウズベキスタンのついでみたいな格好で入国する事に相成りました。何も知らない日本人はどんどん買い物に、ゴルフにと出かけて行きます。ネイティブな韓国人のおばあちゃんが日本語を話すことは、日本が悲しい歴史を残してきた事実でもあるのに、「便利」と言い切ってしまったりする日本人。そしてそんな日本人とまったく隔たりなく同様に(大量に)買い物をし、日本語を話す私がその地にいることでしょう。在日の友人に「今週、ソウルに行くよ」と電話すると、「は?なんでまたわざわざ」「いえ、頭越し外交してきますので、先にご報告を」「けひひひひ、なんちゅう慇懃な嫌みな電話かな。あんたそんなに良い人じゃないじゃん」と言う。いえいえ〜あたし結構良い人だったんだよなあ。
彼らも今では人の親となり、領事館にちょいといぢわるされても、我が子の手を引いて韓国に遊びに行ったりしています。ロッテワールドなんか行っちゃったりして。国同士のことは嘘ばっかりだしどうしようもありませんが、個々人が生きていく選択肢をたくさん持てるようになって貰いたいものです。何かを置き去りにして進むことは出来ないけれど、それでも我々は元気でいなくちゃならんのですよね。美味しい韓国、綺麗な韓国、楽しい韓国を私も堪能してきます。元気で情熱的な彼らにパワーを分けて貰いましょう。そして、ままからしい、ソウルのソウルをみなさんにお届けできれば・・・良いですね!
 ウズベキスタンにも日本人墓地があり、戦時中に捕虜となってそのまま彼の地で果てた人々がたくさん眠っています。お参りしてきます。おまえはひとりピースボートかっちゅうねん。
8月20日
 
 アップもしないですみません。なにやら気ぜわしい毎日です。
それと言うのも、あと10日ほどで買い付けに出かけます。準備らしい準備もありませんが、気ぜわしい。そんな中のイベントなので鬱陶しいですが、今日・明日がんばります。

さて、想い出の八丈島は今暴風雨のまっただ中!がんばれ八丈島!そういえば、寿司屋でお兄さんが「お盆終わったら台風だからよ」って淡々と言ってました。やはり島の人たちは台風なんて慣れっこなのかな。
 結局、御蔵島は船の上から見ただけで行くことは出来ませんでした。なんだか接岸が難しい島らしく、いつも「条件付き運行」と言って、御蔵島行きのチケットを売ってました。条件ってどんな条件?目的地を八丈島に変更、だったらまだいいけど、そのまま東京へお持ち帰りだったらヤー。ってことで、御蔵島に行けなかったのでイルカには逢えませんでした。しかし、八丈島もなかなかワイルドで良かったです。砂浜ではなく岩場の海岸ですから足の裏は辛いのですが、その分巻きあがる砂もないからか水は綺麗!ブイの近くまで泳いでいくと水深が突然深くなるクレバスなんかがあるんですが、その下の下まで全部シュノーケルで見えてしまいます。ダイビングも同じビーチでエントリーするので、シュノーケリングの人が海底を這うダイバーを見ているという図式に・・・。お盆はダイビングに来る人が多くて、ボートを出してられないから、ほとんどビーチダイブらしいのです。ここまで来てシュノーケルの人と同じ物見るなんて、ボートダイブでなくちゃヤー。って事でダイビングはやめて、シュノーケリングであちこちの海岸を遊び回りました。我々カップルに同行した専属モデル豆田は、コンクリの苔にすべって爪をはがしていました。30になったと言うのに、金魚の浮き輪を抱えて転んでなきべそるその豊満な肉体は、とってもフォトジェニック。ダーはシュノーケルを海底に落としてしまい、小学生に探してくれ!とお願いしていましたが、小学生は「あったあった!」と言いながらも軽すぎて深く潜れず。私は体重こそ潜るに充分ですが、肺が根性無くてあと30cm位のところできびすを返してしまう。最後はダーが自分で取りに行ってました。マスクだけで。すまんのう。と、想い出の断片を並べてみましたが。
 特筆すべきはなんと言っても、まるでこの前の小事が予言のようです。花火大会があったのですよ!
 お風呂に入ってご飯を食べて、真っ暗な路地をこぼれんばかりの星を見ながら歩いて浜へ行くと、島の人たちが集まってきていて砂浜で腰掛けています。必死になって場所をとらなくても、みんな座れるだけ砂浜はあるんです。どーんと花火が上がると、一斉に声も上がります。ハートの形がうまく作れなかったり、なんだか分からない形の花火が上がると、今度は一斉にガヤガヤっと批評家となります。このわかりやすい反応がおかしくて仕方がない。私の前には一人ばあちゃんが立っていました。800発の花火を一度も座らずにずーっと集中して見ていました。とても楽しみにしていたんでしょうね。民宿のおばちゃんも「島の年寄りは島しか知らないから・・・」と言ってましたが、美味しい魚の捕れる海や、夜空を彩るミルキーウェイや、押し合いへし合いせず夜風に吹かれて見る花火大会や、直射日光が強すぎて味の変わっちゃったシソの葉やらなんやら、そんな事の数々を知っていさえすれば、他のことなんかなにも知らなくたっていいじゃない。ってそんな風に思えるくらい小さいながらもとても素敵な花火大会でした。ただ、たこ焼きが冷凍食品だったことを除けば・・・。

8月18日パート2
 
 今日の国際フォーラムなんだけど
 台風やらなにやらで、ままかの出店は20.21日に変更になりました。もー

8月18日
 
 今日、明日と東京国際フォーラムでイベントに参加しています。イベントは「アジア舞台芸術2002」というもので、ベトナム、カンボジア、タイなどなどから、舞踏団が訪れ毎日にぎやかです。もちろん私も踊る、わけはない(非常に残念)。私はそのイベントの屋外で、うちの商品を売ってるんでございます。イベント自体はずーっとやっておりますが、私がいるのは両日とも18:00〜22:00まで。でも、誰も来ないようだったらとっとと帰ります。実物(私ではなく、服だよ服)を見てみたっかった方、会社帰りにでも寄ってみて下さいね〜。同じエリアでアジア料理の屋台もたくさん出るそうです。なんだか、そっちが楽しみです。ああ、美味しいソムタムが食べたいなあ!ガイヤーン!クイティオナーム!では、会場でお会いしましょう!See you soon !
 ぶっちゃけ八丈島日記はこのイベントが終わったら。
8月15日
 
 長らくお盆休みを頂きまして、ありがとうございました。やばいくらい真っ黒です。ああ、シミそばかすが怖い・・・。
 オーダーやお問い合わせへのお返事は順次行っています。今日中には終わりますので、もしお返事が来ない場合はアドレスミスや送信エラーでこちらにオーダーメールが届いていない可能性があります。心配になったらお気軽にメールを下さいね!
では、仕事を続行します。ひえー頭が切り替わらない!!
8月10日
 
 「乳首がプルーン」には、たくさんの反響を頂きありがとうございました。みなさん赤裸々にご自身の体験を語って下さって、ほんとうに感謝です。結局、プルーンになるのにも個々人程度の差があるようですね。ただ差こそあれ、元に戻るか戻らないかと言えば、戻らない・・・だそうで・・・。ああっなやむうっ。ビタミンC飲んでもダメかしら。
 じゃ、とりあえず今の色のうちにポロリしてきます。きゃーイルカにかじられちゃう!
8月8日
 
 昨日は久しぶりに昔の現場の仲間と飲みました。かれこれ彼らとのつきあいも8年ぐらい。お互いに出会ったときはちゅるんちゅるんしてたのに、今じゃ「あれから10kg太った」とか、「誰が死んだ」とか、「妻との行き違い」とかって話をする、その顔はもう30代のそれそのもの。健康話に花が咲いたらもう青春と呼べない。ほとんどの人たちが変わらない生活をする中で、出産を経験した女子がひとりだけいたので、そいつを捕まえて未経験者たちは盛り上がったのですが、「命は美しい」とか「産んだ瞬間は感激したか?」とかではなく「乳首がプルーンみたいになるのがいやだ」とか、「大陰唇が延びて革ジャンが作れる」とか、「あの台に乗ってみたい」とか、お下劣きわまりない。まあ、言われている方も「ひどい便秘のウンコを10時間ぐらいかけて出す感じ」と感想を述べていましたが、出てくる単語がちゅるんちゅるんの頃からはずいぶん変わったもんです。あの頃には確かにあった恥じらいという概念が、あまり面白いカードでなくなった気がします。そこで一人恥じらってると、もてるかって言うともうそう言うのは機能しないって言うか、ここでどれだけ面白いこと言ってやろうかって言う方が人を興奮させるようになっている。超越したよ、性を。

 ところで、前に予告していたバーゲンなんですが、やっと準備が出来ましたので見て下さいね。アップしておいて旅行に行くって言う私もひどいですけど、帰ったら早い順にどんどんお会計メールしていきますので、よろしくです。まだ2日くらいはここにいますから、早く手元に欲しい方は躊躇なく今買って下さい。すぐ送れます。

 それで、続きなんだけど、「乳首がプルーン」は何を隠そう私が一番気にしていることなのですが、どのくらいで元の色に戻るんですか?乳首体験談をお聞かせ下さい。boss@mamaka.com

8月5日
 
 結局、夏休みは八丈島へ行くことにしました。目的は御蔵島。いえね、御蔵島って民宿が数件しかないんです。もう今や無理なので、八丈島に宿をとって、御蔵島に渡って来ようと思います。足はヘリか船だそうで・・・無難に船で行きたい。希望、熱望。和泉元ヤがヘリ移動150万って言ってたのでびびっています。御蔵島は住民250人程の小さな島で、イルカの棲息地として有名なんです。村役場ではバンガローなる物を作ってみたようですが、熱源もなく(炊飯は炭で。農協にて購入)、トイレ・シャワー(水)は共同という野生生活。それも食料は1週間に一度島に入荷されるので、品数も少なく物価も高いので非常食を用意しておくと良い・・・とのこと。一瞬びびりまくる私・・・。しかし、よく考えてみればタイのバンガローとほぼ一緒の条件なんじゃん。タイにいるときは全然平気なくせに。日本にいるってだけで、何勘違いしてんのって感じ〜。ま、闘志を燃やしたところで民宿も、バンガローもとれないものはとれないのですよ。八丈島で温泉にも入って、ダイビングもして、御蔵島へ渡ってシュノーケリングして、毎日美味しいお魚をたくさん食べてこようと思ってます。八丈島には島すしと言って、からしで食べるお寿司があるんです。その日取れたお魚を八丈島風にして戴くのですが、からしって言うのも結構旨い!のです。それから山羊の島があります。山羊を置いておいてほったらかしといたら、山羊だらけになった島です。よくテレビでやってますよね。それも観光船が出てちょっと上陸出来るんです。なに、山羊しか居ません。山羊が少なくなった草をはんでいます。うんこ踏まないようにして帰ってくるだけですわ。同行する専属モデル豆田によると、光るきのこも生えてるんだそうです。見つけたら食べさせてみます。ああ、楽しみ。海よ時化るなよ!だので、8月10日深夜〜15日午後まで、ままかはお休みです。発送は10日までやります。帰ってきたらもうくそ暑いくせに秋の新作とかって雑誌が騒いでいることでしょう。なので帰ってしばらくしたら買い付けにも行きます。遊ぶことと仕事のことをいっぺんに考えることが出来ずに頭を抱えている今日このごろ。ここに書いて自分にプレッシャーを与えているのです。えーい、しっかりがんばれい。
8月2日
 
 ついに、今年もあと4ヶ月です。驚異の早さで日々が過ぎ・・・!!おそろしやおそろしや。
 それにしても毎日暑いですねえ。暑いと言えばアルバイト。思い出すのは苦学生の頃、あまりの暑さにアパートにいる方が苦しくて、いそいそとバイトに出かけた日々。臨時のアルバイトも含めるとありとあらゆる種類のバイトをしたものです。バイトのあてが無くなると、学生会館に行って、黒板に書いてあるすぐその足で行けるバイトなんかに飛びついたりして。なのにうかうか気を抜くとすぐに貧乏になってる。手元には、行きの電車賃しかないなんて事もあって、これじゃランチにも行けないからってんでそんな時は、のりたまご飯をタッパに詰めてったものです。帰りの吉牛は死ぬほどうまかったけなあ。ウエイトレス、交通量調査、試食販売、事務、セールス、宛名書き、雑誌編集助手、司会、マヌカン、コンパニオン、子守、まかない、ティッシュ・ビラ配り、テレアポ、コンビニ、街頭アンケート、受付、端末入力、ああ、もう思い出すのも面倒くさい。何しろいろんな所に急に行って、とにかく適当に「その場にいるべくして居るプロ」を演じなくちゃならない。その現場で笑顔を振りまきながら、自分を引いた目で見ちゃうと「なんで私ここにいるんだろう」と急に怖くなったりしてね。思い起こせばその年頃は、第三次反抗期というかなんというか、世の中の矛盾や凡庸な大人が腹立たしくて仕方が無く(尾崎豊かい)、働きながらいつも何かを考えていたように思います。達成感とかそう言うものが単純に得られる仕事がとても気が楽だったっけ。「大人のなりかけ」は、きちんと仕事がこなせなきゃならないけど、余計なことは言えない。発言権を取り上げられているわけじゃないから、きちんと話せば良いのだけれど、大人達と共通のコードを持ち合わせているという実感がなく、何も言うことが出来ない。それは、社会と繋がっている実感がうまく持てなかったという事だと思う。それはちょっとした些細なことで、例えば、一緒の企画をやってるおばちゃんがちょっと上司と諍いがあって、しょんぼりしたりしてた時に、「気にすることないです。○○さん、悪くないです」なんて事を思っていても口に出せない。そう言う言葉がまだ若い私の口から出たときに、きっとやけにしらじらしく響くだろう事が分かるから。目に映る物は、自分を含めて存在しているのではなく、あくまでも目の前を移ろっていくに過ぎないように思われ。この一員でない、という感覚は、バイトだから何か言える立場じゃないって事と、生意気言うと嫌われるぞ、って事がない交ぜになったもので、だからすごく喋りづらかった。ここで何故苛立たなくてはならないかというと、本当は言いたいことがいっぱいあったからだ。しらじらしくなく、誠実に思ったことを口に出す技術がない自分にイライラした。若い自分の口から出ても、しらじらしくなく大人に受け止めて貰える言葉は「ありがとうございました」と「ごめんなさい」。若い奴は、かわいがって貰えるようでなくちゃ、という見えない圧力にもいつも腹が立っていた。そして、憎まれても自分を通していくって事が出来ない自分の弱さにまた腹が立ち。その繰り返し。そんな私も今や「みの年齢」。完全に大人っていう年頃になって、そういう事からはずいぶん解放されました。とても楽です。毎日しらじらしいこと言ってます。社会と繋がっている、という実感は外に出なくてもこうしてPCの前にいるだけで感じられるものです。それは、オンラインショップというバーチャルな世界から想像出来るイメージとはかけ離れて、実店舗に立つ事よりも、私には感じやすい。
しかし〜第四次反抗期、と呼ぶべきか、最近また私の荒ぶる魂が雄叫びを上げることが増えている。言いたいことを言って、ダメになる物はそれまでだ、言ってしまえ!という勢いでドラゴンのごとく怒り猛る私の魂。それを「経営者としての責任感」が育ってきていると言ってくれた友人あれど・・・ニュースにも怒るよ。これは仕事と関係ないさね。ああ、言いたいことが言えなかった頃のあたしはそれなりにスウィート&サワーで固くて青くてかわいかった。今は男性ホルモンが多すぎるような凛々しいやる気と、脂肪の増え行くだるい体を足して2で割って=おばちゃん。どうせおばちゃんになるなら、扇子で顔を仰ぎながらハンカチで首根っこの汗拭いて、男性社員にセクハラと女子社員に嫌みを連発するイヤなばばあなのに、何故か向こうからどんどんお金がやってくる、そんな固太りなおばあになりたい。ゆくゆくは、あまりの口汚さに山に捨てられるおばあちゃんになって、それでも木の実を食べて生き延びる、そんなばあちゃんになってやる。真夏の夜の夢でございます。
 


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